葉酸が不足した場合の弊害
葉酸が不足すると、体調に色んな変化が現われてきます。悪性の貧血、すなわち、巨赤芽球性貧血=DNAの合成障害が原因で起こる貧血、口内炎、食欲不振、舌炎、下痢、顔色が悪いなどの症状です。
とりわけ、妊婦に葉酸が不足すると深刻な事態となります。特に、胎児の細胞分裂が盛んな妊娠初期(4週∼12週)に葉酸不足になると、胎児に神経障害が起こりやすくなると言われております。
神経管閉鎖障害とは、赤ちゃんの中枢神経系の元(神経管)が上手く作れない症状です。
この内、神経管下部に問題がある場合は「二分脊椎」と呼ばれ、歩けなくなったり、膀胱や直腸が機能しなくなったりする事があります。
また、神経管上部で問題が起きると、脳が上手く作られず、「無脳症」とよばれて流産や死産の割合が高くなります。
しかし、こうした症状も、積極的に葉酸を摂取することによって、発症のリスクを70%近く低減できると言われていますので、葉酸の果たす役割がいかに大きいものであるかが理解できると思います。