妊娠適齢期
女性の社会進出や生活様式の変化に伴い、近年特に、女性の晩婚化が進んでいます。
女性の平均初婚年齢は29.1歳ですが、それに比例して、第一子出産年齢も平均30.1歳と三十路を越えています。
今は仕事の方が楽しいし、赤ちゃんができたら色々大変そうと、多くの女性が結婚や妊娠を躊躇している様子が目に浮かびます。
確かに赤ちゃんを産んで育てることは、並大抵の努力ではできませんし、精神的・金銭的なゆとりも必要です。
このため、もっと余裕ができてからと考える女性も多いことでしょう。
しかし、仕事やお金に余裕ができる30代後半になってから赤ちゃんが欲しいと思っても、実は、そう簡単ではないのです。
妊娠をするには適齢期があり、安全な生殖年齢は、通常20歳∼34歳までと言われています。
そして、35歳を境にして妊娠力は下降し始め、40歳を過ぎると妊娠がかなり難しくなってしまいます。
アンチエイジングの化粧品が手回り、運動などで見た目は若々しく見える女性はたくさんいますか、年齢だけは誤魔化すことは出来ません。
それが顕著に表れるのが卵子です。
卵子の年齢は、実年齢プラス1歳だと言われています。
卵子は、毎月の生理に合わせて新しくなると考えている方が多いようですが、残念ながらそれは違います。
実年齢が高くなればなるほど、卵子は、それに輪をかけたように老化していくだけでなく、卵子の数も減少していくのです。
女性の卵子は、胎児の頃にはおよそ600∼700万個ありますが、母親から生まれ出る頃には、約200万個まで減ってしまいます。
そこからさらに初経を迎える頃には30万個というように、卵子は増えることなく減り続けていくのです。
ですから、45歳には約1000個、50歳になると、なんと0なんです!!
『仕事が落ち着いてから赤ちゃんを……』なんてのんびり構えていたら、どんどん卵子は老化し、数も少なくなっているため、自然に妊娠すること自体が奇跡的になってしまうのです。