AGAの特徴と発症のメカニズム
AGAは男性であれば誰にでも発症する可能性のある脱毛症です。
日本ではAGAを男性型脱毛症と呼びますが、英語の「Androgenetic Alopecia」を直訳すると「男性ホルモンによる脱毛症」となります。
この名が示すように、AGAは男性ホルモンが大きく関わっております。
AGAの発症は、20歳代以降のケースが一般的ですが、早い人は10歳代、遅い人では50歳代、60歳代で発症するケースもあります。
まず、前頭部と頭頂部の髪の毛が産毛になります。
次いで、額の生え際が後退して頭頂部の髪の毛が薄くなってしまいます。
そして、最終的には、前頭部から頭頂部にかけて髪の毛がない状態になります。
脱毛の症状はゆっくりと進行していき、次第に地肌が見えるようになっていくのが特徴です。
AGAの発症には、毛根の一番深い部分にある毛包の毛乳頭細胞や毛母細胞に存在する「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」が大きく関わっています。
5αリダクターゼは、男性ホルモンである「テストステロン」を男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換する働きがあります。
これによって生成されたジヒドロテストステロンは、毛母細胞の分裂を抑制してAGAを引き起こすのです。
本来、テストステロンは筋肉や骨を作ったり、精子を生成したりするなど重要な役割を担っている男性ホルモンです。
また、5αリダクターゼは男性ホルモンの働きを補助する重要な役割を担っている酵素です。
これらは、いずれも健康な体を作るために不可欠な存在ですが、髪の毛にとってはマイナスに機能することがあるのです。